「自分の時間」を求める気持ちは罪ではない
家事や育児に追われる毎日で「少しでも自分だけの時間がほしい」と思うことに罪悪感を抱いていませんか。
この思いは決して身勝手なものではありません。
日本の専業主婦の平均家事時間は1日約7時間です。
子育て中ならさらに長時間になることも珍しくありません。
海外では「ミー・タイム」と呼ばれる自分時間の確保は、精神衛生上も重要視されています。
実際、短時間でも質の高い自分時間を持つことで家族との関わりがより豊かになるという調査結果もあります。
「家族のために24時間献身すべき」という考えは古い価値観かもしれません。
自分を大切にすることは、結果的に家族も大切にすることにつながります。
まずは「自分の時間が欲しい」という気持ちを正当な欲求として認めることから始めましょう。
家事の「手放し方」から見えてくる新しい景色
自分時間を作るには、何かを「手放す」決断が必要です。
完璧な家事を目指すあまり、すべてを自分でこなそうとしていませんか。
家事の8割は「そこそこ」でも家族の生活に支障はありません。
例えば、食事の準備は週2日は冷凍食品や総菜を活用する、掃除は目に見える場所だけに集中する、洗濯物は畳まずにハンガーにかけたままクローゼットに入れるなど。
また、家族に分担してもらうことも大切です。
小学生の子どもでも自分の身の回りのことはある程度できるようになります。
最初は上手くいかなくても、少しずつ任せていくことで子どもの成長にもつながります。
「これは私しかできない」と思っていた家事も、実は家族と分担したり、思い切って外部サービスを利用したりすることで解決できることが多いものです。
完璧を手放すことで見えてくる新しい家族の姿があります。
隙間時間で叶える小さな贅沢の見つけ方
まとまった自分時間を確保するのが難しいなら、日常に散らばる「隙間時間」を活用する方法があります。
朝の子どもが起きる前の15分、昼食後のコーヒーブレイク10分、夕食の支度中のちょっとした待ち時間など、意識して探すと1日の中に小さな時間の宝石が隠れています。
この時間を「ただぼんやりするだけ」でも構いませんが、あらかじめ「この時間で何をするか」を決めておくと満足度が高まります。
例えば、好きな雑誌を1ページだけ読む、窓から外の景色を眺めながら深呼吸する、スマホで短い動画を見る、ストレッチを3分だけするなど。
隙間時間の使い方として人気なのは「何もしない贅沢」です。
家事の合間に椅子に座り、目を閉じて3分間だけ何も考えない時間を作るだけでも、心が整理されていくのを感じられるでしょう。
小さな時間でも「これは私のための時間」と意識することが重要です。
これらの方法を試して、隙間時間を贅沢に楽しんでみてください。
次に、隙間時間の具体的な活用法をリストにしてみましょう。
- 好きな雑誌を1ページだけ読む
- 窓から外の景色を眺めながら深呼吸する
- スマホで短い動画を見る
- ストレッチを3分だけする
週末だけでも変わる生活リズムの再設計図
平日の自分時間確保が難しい場合は、まず週末だけでも生活リズムを見直してみましょう。
多くの家庭では土日も平日と変わらない家事の繰り返しになりがちですが、ここに小さな変化を加えるだけで状況は大きく変わります。
例えば、土曜の午前中だけは家族に家事を任せて外出する「マイモーニング」を設定する方法があります。
最初は30分だけでも構いません。
また、日曜の夕方に来週の家事計画を立てる時間を作ることで、平日の負担感が軽減されることもあります。
週末の家事を最小限にするために、金曜夜に翌日分の準備をしておくのも効果的です。
週末の朝食を簡単なものに切り替えたり、昼食を外食や持ち帰りにしたりするだけでも、解放される時間は意外と多いものです。
「週末は家族のために」という考えも大切ですが、「週末の一部は自分のために」という考え方も取り入れることで、家族全員がより健やかに過ごせる週末になるでしょう。
まとめ
自分時間を求める気持ちは正当な欲求であり、完璧な家事にこだわらず一部を手放すことで新たな可能性が広がります。
日常の隙間時間を意識的に活用し、週末だけでも生活リズムを見直すことで、無理なく自分時間を確保できるようになります。
自分を大切にする時間を持つことは、結果的に家族全体の幸福にもつながるのです。